JUGEMテーマ:ヴィーガン
我々が
一つの特殊な道筋に
どんなに容易に
そして
知らず知らずのうちに
嵌まり込み
自らのために
踏み慣らされた道を創るかは
驚くほどである
(ヘンリー・デーヴィッド・ソロー)
『動物性の食品の一切を口にしないばかりか、火を通さない生の野菜や果物、ナッツ類だけを摂取する「ローヴィーガン(Raw Vegan)」に徹するようになって少なくとも10年。39歳のロシア出身のインフルエンサーが7月21日、死亡していたことが明らかになった。長年のローヴィーガン生活で疲れ切り、最後は立つこともできなくなっていたという。米ニュースメディア『New York Post』などが伝えている。
ローヴィーガンにこだわり続けたロシア出身のジャンナ・サムソノワさん(Zhanna Samsonova、39)が先月21日、マレーシアで死亡した。ジャンナさんは「Zhanna D’art」の名で知られるインフルエンサーで、最近は東南アジアを旅しながらローヴィーガンについて語ってきた。
ジャンナさんの死因については正式に分かっていないが、ローヴィーガン反対派だったという母ベラさん(Vera)はロシアのメディアのインタビューに「娘は長年のローヴィーガン生活で疲れ切り、ストレスが極限に達していた。コレラのような感染症にかかったようだった」と語ったという。
以前は魚なども口にしていたジャンナさんだが、「ローヴィーガンに目覚めたのは、年齢よりも老けて見える友人らがジャンクフード中心の生活をしていたため」と明かしており、今年5月のInstagramでは「ローヴィーガン生活を続けて10年。私の食事は非常にシンプルになった」と記していた。
またローヴィーガンを初めて5年目には「毎日、心と身体が変化するのを感じている。私は新しい自分が大好き! もう、以前の自分に戻ることはない」と綴り、「この食習慣のおかげで、自分は友達よりも若く見える」と誇らしそうに語っていた。そんなジャンナさんが食していたのは、ドリアンやジャックフルーツ(パラミツ)などの甘い果物や野菜、ヒマワリの芽などで、少なくとも6年間は水を飲むことも止め、野菜と果物のジュースやスムージーにはまっていた。
一方で、ジャンナさんが異様に痩せ、体力がなくなっていくのを目の当たりにした友人たちは、医師の診察を受けるように説得したが、「自分は大丈夫。死ぬことはない」と聞く耳を持たなかったそうだ。
そんなジャンナさんの友人の一人はロシアのメディアに「彼女が死に至るまでの7年間の過程をこの目で見てきた」と語り、次のように明かしていた。
「ジャンナとは約5か月前、スリランカで会ったの。ゲッソリし、リンパ浮腫で脚がむくんでいたけど、それでも動き回っていた。痛みをこらえるようにしてね。そこで彼女に鏡を見せ、昔の写真と比べてみたの。そして病院に行くよう説得したけど、ダメだった。結局最後は逃げてしまったのよ。」
この友人はその後、タイのプーケットでガリガリに痩せたジャンナさんを見かけて恐ろしくなったそうで、「彼女は私の部屋の上の階に住んでいた。私は毎朝、『彼女が遺体となって発見されるのでは』と心配だった」と述べ、別の友人はこう指摘した。
「タイで彼女と会って怖くなった。彼女の手はまるで私の12歳の妹のように細かったから。」
友人らによると、ジャンナさんは神経性やせ症(拒食症)に苦しんでいたそうで、「ジャンナは亡くなる前の1か月、骨と皮だけになっていた。彼女は1か月近くベッドで過ごし、起きても歩くことが困難で、階段を一歩上がるのに数分を要していた」と明かす者もいた。
こうしてマレーシアの病院の集中治療室に入院したジャンナさんは、そのまま帰らぬ人となってしまった。死因については現在も調査中だが、ジャンナさんの熱烈なファンの中には「果物に使われていた化学物質が原因だろう」と信じる者もいるという。
なお極端なローヴィーガン生活では、カルシウムやビタミンDなどの不足や貧血、神経系の損傷、ホルモンバランスの乱れによる疲労、生理不順、不妊などに陥る可能性があるそうで、このニュースには次のようなコメントが寄せられた。
「人間は肉を食べなきゃ、体がもたぬ。」
「バランスが悪い食事では筋肉もつかない。」
「これはメンタルヘルスの問題だろうね。」
「ローヴィーガンではなく、神経性やせ症(拒食症)だよ。」
「悲劇。SNSの犠牲者がこれ以上増えないことを祈る。」
「私はウイスキー、ポテトチップス、パイが好きだけど、彼女の倍は生きてるよ。」
「ローヴィーガンで長生きした人ってあまりいないよね。」
「悲しいニュース。」
「生きた骸骨のよう。もう少し早く助けてあげられたら…。安らかに。」』
(https://article.yahoo.co.jp/detail/6110d7840a9746c9653ca9184c73587a01843306)
私も、今、ヴィーガン・ライフを送ってますけど、筋肉隆々の体をしてます。肉体的負担の多い仕事を5年近くやったせいで、大分衰弱しましたが、それでも、現在太腿は、57僉胸囲は、100僂△蠅泙后2疣から、完全に回復すれば、多分、太腿は、60僉胸囲は、105冂度に戻るでしょう。
私が、ヴィーガンになっても、上の記事内の女性のように体を壊さなかったのは、10年近くかけて、少しずつ肉食から菜食に移行したためです。
瞑想を深めたことで、身体が肉を自然に受け付けなくなって来たことも大きいですね。
いずれにせよ、急激かつ意図的に菜食生活に移行するのは、賢明じゃありません。必ず、肉体的にも、精神的にも、不具合が生じるからです。
以前の弟子のA君も、いきなり菜食生活に移行した事がありました。私が、
「いきなり、菜食生活になんか移行するもんじゃない。少しずつ、肉食を止めていかないと。」
と注意すると、彼も、
「時々、無性に肉が食べたいと思いますね。」
と告白してました。(その後、彼は肉食生活に戻りました。)
女優の中谷美紀さんも、6年間菜食生活を送られたせいで、眩暈や難聴に悩まされ、機嫌が悪くなり、人と口を利きたくなくなられたそうです。明らかに体だけではなく、精神にも悪影響が及んでますね。私は、ベジタリアンからヴィーガンになる過程で、肉体的な不調に悩まされた事もないし、精神生活に支障を来したこともありません。
体は、正直です。その時、肉が食べたければ食べればいいし、肉があまり美味くないと感じたり、肉食を続ける事で、下痢や便秘などの症状が出るのなら、食べるのを止めればいいだけの話です。無理する必要は、全くありません。
私は、まず、牛肉を食べるのを止めました。次に、ハムやソーセージを食べるのを止めました。元々、豚肉は、あまり食べてませんでしたから、これは、止めるのにそれほど苦労はしなかったですね。牛肉は、時々、食べたくなったので、中々止められませんでしたが・・・
それから、鶏肉を食べるのを止めました。
で、次に魚を食べるのを止めました。まだ、貝やエビ類は食べてましたが、それも、しつこい便秘が続いたので、最終的には止める事になりました。貝や蝦を食べるのを止めた後に、揚げ豆腐を炒めて食べたら、かなり美味しく感じたのを覚えてます。その時は、
「豆腐って、こんなに美味しかったのか!」
と驚きました。
その後、卵を食べるのを止めました。それまで安売りしてくれていたスーパーの卵の値段が上がったのがキッカケでした。その事自体を、「もう卵は、食べなくていいよ」と言う全体からのメッセージだと捉えたからです。
卵を止めてからも、まだ、バターやチーズ、ヨーグルトなどの乳製品を食べていましたが、これも、結局、頑固な便秘が続いたので、止めざるを得なくなりました。
乳製品を食べるのを止めた後も、まだ蜂蜜は食べてましたが、これも、便秘が酷くなるので、食べるのを止めました。今は、完全にヴィーガンライフを送ってますが、便秘になる事は、全く無くなりました。
要するに、私は、ヴィーガンになるべくしてなったって感じですね。菜食主義と言うか、ヴィーガン主義みたいな食生活に凝ったり、思想的な考えから、意識的に食生活を変えたわけではなく、その時の成り行きと体調の変化によって自然に食生活が変わっていったと言うのが、実情に近いですね。
いずれにしても、生まれてからずっと肉食生活を送って来た人が、菜食に移行する時は、時間をかける事が必要になります。急激に移行すれば、上の記事の女性のように、命を落とすことにもなりかねません。
「森の生活」で有名なヘンリー・D・ソローも、急激な菜食生活への移行を試みてますが、あまりうまく行ったとは言えません。彼も、時々、肉を食べたくなっていたようです。結局、彼も、身体を壊して44歳で若死にしてしまいました。
冒頭の名言を吐いたソロー自身が、誤った菜食の実践に嵌まり込んでしまったのは、何とも言いようのない人生の皮肉です。
ローマの哲人セネカも、菜食を試みましたが、彼も、肉体と精神に支障を来して、肉食に戻してます。この場合、セネカの方が、ソローより賢明ですね。自然な本能に逆らって、身体に無理強いするもんじゃないって事です。