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稽古ノート 132  ― 続・空手奪刀

JUGEMテーマ:空手道

 

 素手で刃物を持った相手を完璧に制することが出来る人がいるとすれば、武術の稽古を通じて悟りに至ったような達人だけだろう。

 

 悟れば、時間を超越しているので、相手の動きの先の先まで読めるからである。こういう人たちにはフェイントは一切通用しない。フェイントをかけても、全く動かないのでやりにくい事夥しい。あちらからすれば、ホントの攻撃だけを処理すればいいし、しかもその動きが事前に全て見えているので、楽なもんだろう。

 

 武道の達人と言うのは、我々凡人とは全く別次元の世界に生きている人たちである。

 

 その境地まで到達できていない我々凡人は、刃物を持った相手と戦う時には、必ず武器を持つべきである。武器になるものは、身の回りに沢山ある。鉛筆・ボールペン・箸・週刊誌・ハードカバーの本・傘・折り畳み傘・灰皿・タオル・ベルト・椅子・固定されていないテーブルや机・アルコール飲料など普段我々の身の回りに存在しているありとあらゆる物を武器として使用することが出来る。

 

 例えば、飲んでいる時に絡まれたら、飲むふりをしながら酒を口内に溜めておいて、相手が攻撃して来た時に顔に吹きかければいい。こうすれば、アルコールが目に入って、相手は一時的に盲目状態になる。仮に、相手が眼鏡やサングラスをかけていたとしても、やはり視界は瞬間的に遮られるので、こちらは有利に動くことができる。後は、刃物が届かない安全な角度から相手を制圧するだけだ。わざわざ刃物が当たる可能性のある位置に立っている必要はない。

 

 ガラの悪い土地に住んでいた私の知り合いは、いつもケンカを売られて殴られるのに閉口して、身を守るため紙を燃やしてできた灰をハトロン紙封筒に入れて、その封筒をいつもポケットに入れて持ち歩いていた。ケンカを売られたら、相手と話しながらポケットに手を突っ込んでハトロン紙を破り、手に灰を掴んでおいて、相手が殴りかかって来た瞬間に相手の顔めがけて灰を投げつけるのだ。どんなにケンカの強い奴でも、眼が見えなければ子ども扱いにできる。これは、上記の酒を敵の顔面に吹き付けるのと同様の目潰し戦法である。

 

 おっと、話が日常用品の武器化から逸れてしまった。話を元に戻す。

 

 ボールペンも、突けば筋肉に刺さるので武器として活用できる。「ボーン・アイデンティティ」というアメリカ映画では、ジェイソン・ボーン役のマット・デイモンが、机の上にあったボールペンを取って、ナイフを持って襲い掛かって来る殺し屋と戦うシーンが出て来る。

 

 週刊誌は、丸めて使えば、打っても突いても、かなり強力な武器になる。灰皿は、忍者が使う車剣のように投げつければ、飛び道具として使用できる。

 

 また、棒術や杖術の心得がある人なら、傘を棒や杖の代用品として使用できる。ヌンチャクを稽古したことがある人なら、ベルトを抜いてヌンチャクの代わりに使用できる。

 

 随分昔の話だが、東南アジアのホテルで一人の日本人ビジネスマンが刃物で刺されて亡くなった。彼は空手二段だった。こういう言い方をすると、亡くなった彼には誠に申し訳ない気がするが、空手の有段者であるという事実が、彼を油断させたのだと思う。素手の格闘技や武道の腕前に自信を持ち過ぎるのは、非常に危険である。(続く)

 

 

 

※この記事のURL: http://koshiki.jugem.jp/?eid=2780


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  • 2019.11.05 Tuesday
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