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宝の山



 こないだニュース23で北朝鮮の地下資源のことが特集されていた。
 この番組にしては珍しくマトモな報道だったので、興味深く見ていた。
 それによると、北朝鮮は中国にも劣らない資源大国であるという。
 実際そうなのだ。

 実はこのことは、日本が朝鮮を植民地としていた時代から分かっていたことだった。
 たとえば、韓国貿易協会などの資料によれば、韓国で金が112トン埋蔵されているのに対して、北朝鮮では1000トンが埋蔵されているという。
 その開きは約10倍である。
 また鉄に至っては、韓国で1.2万トン強なのに対し、北朝鮮では30万トンと、25倍の開きがある。
 また北朝鮮の土地は痩せていて、農業には不適である。
 朝鮮総督府はこのことを見込んでか、朝鮮北部において重化学工業を発展させ、朝鮮南部を食料基地として農業の開発に特化させた。
 こうした南北の経済的な補完関係が、分断によって狂っていった。
 独立後、北朝鮮が韓国に対して経済的に優位な立場にあったのも、重化学工場のおかげだとも考えられる。
 これらの埋蔵量はあくまで推定によるものだと思うが、とにかく北朝鮮は巨大な潜在力を持っている国だと言える。

 ただ問題は、このニュースでも言っていたように、インフラの未整備にあるようだ。
 せっかく資源があっても、それを掘ったり運んだりする手段がなければ、単なる宝の持ち腐れである。
 また、この資源を誰かが管理しなければ、大国同士の資源争奪戦の舞台ともなりかねず、シエラレオネのような惨劇の二の舞になる恐れもある。

 しかも、このことは前から分かっていたことなのにも関わらず、なぜ今になって急浮上してきたのだろうか?
 2000年になってからというもの、EU諸国が相次いで北朝鮮と国交を樹立した。
 建前上は「核開発を進める北朝鮮を、孤立の道から引き出し、国際社会の交渉のテーブルにつかせる」というものだったようだが、EUの安全保障にとって東の果てにある北朝鮮がそれほど重要な国なのかどうか疑わしい。
 だとすれば彼らの本音は「北朝鮮の地下資源」なのではないだろうか?
 
 最近はミャンマーが北朝鮮との国交を回復させた。
 ミャンマーは、北朝鮮工作員による1983年のアウンサン廟のテロ事件以降、北朝鮮とは国交断絶状態にあったが、今回の国交回復は、「孤立した国同士の結びつき」という側面とセットで、「地下資源の開発」と含めた経済協力という意味もあったに違いない。
 2002年、小泉首相が訪朝したときも、拉致問題の解決と引き換えに国交樹立を提案したというが、実はその目的は「地下資源」だったのではないだろうか?
 その後、日本の世論は一気に拉致問題一色に傾き、「国交正常化」は何処吹く風、という状態になってしまった。
 長年にわたって敵対関係にあった韓国までもが北朝鮮に接近し始めている中、日本は拉致問題を理由に、北朝鮮になかなか近づけない状態が続いている。

 後半はかなり憶測でしゃべってしまったが、とにかく国際社会では「経済」を本音として、建前としての「外交」が行われていることが多い。
 北朝鮮という「宝の山」を巡って、国際ウラ社会では今日もどこかで秘密裏の交渉が行われていることだろう。

 (仁の作品)


※この記事のURL: http://koshiki.jugem.jp/?eid=63

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  • 2020.05.10 Sunday
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